ドライヤー


道明と兼雅は、兼雅の部屋で、今日も夜遅くまでピアノの練習をしていた。
「夜中になっちゃったね〜。道明、今日はもう泊まっていったら?」
という兼雅の一言で、兼雅の部屋に泊まることになった。
先に兼雅が、お風呂に入り、次に道明が入る。

道明がタオルで髪を拭きながら、洗面所から出てきた。
兼雅は、ふわもこしたパジャマを着て、ベッドに寝転がって本を読んでいる。
女の子のパジャマみたいで、道明はドキッとした。
「道明、もう出てきたの?早いね〜」
兼雅が、ベッドから起き上がって声をかけた。
「あれ?髪乾いてないじゃん!ちょっと、こっち来て!」
ぽふぽふと、ベッドを叩き手招きする。
兼雅の前に、道明が向き合って座った。
兼雅がドライヤーを持ってきて、
「ほら、ちゃんと乾かさないと、風邪ひくよ〜?」
と、ニコニコと笑いながら、道明の髪を乾かし始めた。
照れて、道明の顔が少し赤らむ。
ポーっと、兼雅の顔に吸い寄せられた。チュッと軽く兼雅にキスをする。
兼雅が驚く。
「ほんと、道明はキスが好きだね〜」
と、笑う兼雅。
道明は、真っ赤になって慌てる。
(だって、目の前に笑ってる可愛い顔があって、キュンとしたんだ)
とは、言えない道明だった。
                  end.



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■あとがき

 花とゆめ喜多尚江さんの作品「ピアノの恋人 ppp」より。

ピアノの恋人、新連載してますね!嬉しい!
電子書籍読んでます。
兼雅が可愛くなってました〜!(笑)
今回のお話しは、pppの方の内容が含んであります。
ネタバレすみません;

                    2017/5/22



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